1. 導入
こんにちは!!近藤です
突然ですがみなさん、ターミナルエミュレータは何を使っていますか? 近年、Rust製でモダンなUIを持つWarpが注目を集めています。よく話題になるのが、自然言語でコマンドを生成してくれる Warp AI ですよね。
しかし、Warpの魅力はAI機能だけではありません。
AI以外にも便利な機能が多数存在します。
この記事では、繰り返し行うコマンドの実行作業に焦点を当てて、いかに効率化しミスをなくすかという観点から、 Warp歴2年である筆者イチオシ機能のWorkflowとNotebookの2つに絞って、その活用法を解説します。
2. Workflow: 再利用可能なコマンドのテンプレート
alias や history (Ctrl+R) で、よく使うコマンドを呼び出していませんか?
WarpのWorkflow機能は、それらの作業を補完する便利な機能です。
これは、よく使うコマンドや一連のコマンドシーケンスを、{{変数}} を含むテンプレートとして保存し、検索して呼び出せる機能です。

メリット1: 実行前に細かい修正ができる
WarpのWorkflowは、選択しても即座に実行されません。
コマンドはまず、ターミナルのプロンプトに挿入されます。 実行する前に
- 「引数(例:
prodとstg)は間違っていないか?」 - 「オプションをちょっとだけ足したい/消したい」
といった最終確認と微修正を行うワンクッションが置かれます。この「万が一が起きにくい」設計が、alias やシェルスクリプトと比べた際の便利な点です。
メリット2: コマンド内の変数の編集補助機能
Ctrl+R で過去のコマンドを見つけたはいいものの、その一部を書き換えるのが面倒ではありませんか?
Ctrl+Rやaliasの場合:Ctrl+Rでgit checkout -b feature/loginを見つけたとします。loginをlogoutに変えるため、矢印キー(←)を何度も押してカーソルを移動し、loginを削除キー(Del/Backspace)で消し、logoutと打ち直す...。地味にストレスが溜まる作業です。Warp Workflow の場合: たとえば以下の単純なコマンドを含むワークフローを選択するとしましょう。
git checkout -b {{branch_name}} git push {{origin}} {{branch_name}}
プロンプトにはコマンドが挿入され、{{branch_name}} という変数の部分が最初から選択されている状態です。
- そのまま置き換えたい文字(Demo動画だと
feature/logout)を入力するだけで、選択箇所が一気に上書きされます。削除キーを連打する必要はありません。 - 引数が複数あっても、
Shift +Tabといったショートカットキー一つで次の変数まで簡単に移動できます。 - さらに、
{{branch_name}}のように同じ変数が複数箇所にあっても、同じ変数はひとつ編集すれば連動してすべて書き換わるため、編集漏れも起こりにくいです。
このように、Ctrl+R の履歴や alias では少し手間がかかる引数の編集機能を使いこなせば、ちょっと複雑なコマンドもスムーズに編集することが可能です。
3. Notebook: ターミナルに内蔵されたメモ帳機能
次に紹介するのがNotebook機能です。 これは、Jupyter Notebookのように、Markdownによるメモと、実行可能なコマンドブロックを混在させることができるドキュメント機能です。
トラブルシューティングの記録や、APIの動作確認にも便利ですが、この機能が特に役立つのは、オペレーション作業です。
みなさん、本番環境のリリース作業や障害対応の際、NotionやConfluenceにまとめられた手順書とにらめっこしながら、ターミナルにコマンドを1行ずつコピペしていませんか?
WarpのNotebookは、手順書オペレーションをより安全に行う手助けをします。

メリット1: ターミナル内で作業が完結する
従来は手順書を開いて、次に実行するコマンドを探して、コマンドをコピーして、ターミナルに戻って、コマンドをペーストして実行するというちょっと煩雑な手順が必要でした。 そのため、急いでいるときにコピーする領域を間違えてしまったり、手順の抜け漏れが発生してしまったりという失敗を経験したことがあるかと思います。
Warpなら、Notebook上で次のコマンドブロックにfocusして、ショートカットコマンド一つでclipboardを経由せずに直接プロンプトに挿入するだけです。ターミナル内のシンプルなショートカットで、実行すべきコマンド群を直接呼び出せます。ブラウザとターミナルを往復する必要がなくなり、コピーする必要すらなくプロンプトに次のコマンドを準備できるのでオペレーションの確認と実行に集中できます。
メリット2: 実行前の最終確認による安全性
これがオペレーションにおいて特に重要な点です。
Workflowと同様に、Notebookのコマンドブロックも即座に実行されません。
コマンドはまず、ターミナルのプロンプトに挿入されます。
オペレーションの実行者は、コマンドを実行する前に
- 「これから実行するのは、本当にこのコマンドで合っているか?」
- 「対象サーバーや環境(
prod/stg)は間違っていないか?」
を自分の目で最終確認するワンクッションが置かれます。
この万が一が起きにくい仕組みこそが、本番環境を触るエンジニアにとってのセーフティネットの一つとなります。 「手順書のコピペミスで本番DBを削除した」ような事故を、ツールの仕組みとして防ぎやすくなるわけです。
4. まとめ
WarpはAIターミナルとして注目されがちですが、それだけでなくターミナル作業の効率性と安全性を改善するための便利なツールであることにも注目です。
AI機能を使わなくても、
- Workflowで、
aliasやCtrl+Rでは面倒だった定型作業を「安全なテンプレート」として管理し、 - Notebookで、コピペオペレーションを「安全な手順書」としてターミナル内で完結させる
この2つを他の手段とうまく使い分けることで、生産性と安全性が高められるはずです。
「AIはまだ早いかな」と敬遠していた方も、ぜひ一度、Warpの"AI以外の"便利な機能を体験してみてください。
お知らせ
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